食物アレルギー鶏卵の注意点
卵は小児の食物アレルギーの頻度が最も高い原因物質である。
加熱によりアレルギーを起こす力は弱まるため、加熱した鶏卵は食べられる場合もある。しかし半熟卵は注意が必要である。
また、鶏卵に含まれるオボムコイドというタンパク質が原因の場合、アレルギーを起こす力も弱く、加熱しても力が弱らない。
完全除去する場合は、菓子や練り製品などの食品にも含まれていることが多いので注意が必要である。
アレルギーの原因となる成分
オボムコイド
オボアルブミン
アボトランスフェリン
リゾチームC(風邪薬にはリゾチームが含まれている場合もあり注意が必要)
アルブミン
特徴
加熱で性質が変わる
卵白に最も多く含まれるオボアルブミンは加熱するとアレルギーを起こしにくくなる。
他のもので代わりになる
肉、魚、大豆、牛乳などを摂取すれば栄養面の偏りはなくなる。
食品加工に多く使われる
調理や食品加工に使うことが多いので、代わりの方法を工夫する。
※揚げ物の衣には水と小麦粉や片栗粉、プリンはゼラチンで固める、ケーキはベーキングパウダーを使用するなど。
完全除去の場合
食べてよいもの
食べられることが多いので医師に相談する。
鶏肉、魚卵、卵殻カルシウム(菓子類に使用されることが多い)
食べてはいけないもの
河口の段階で鶏卵が使用されていたり含まれていたりする。
かまぼこ、揚げ物、マヨネーズ、菓子パン、ハム、クッキー、アイスクリーム、ババロア、ソーセージ、ケーキ、プリン
卵アレルギー負荷試験例
ステップ0 卵黄1個相当(加熱)
固ゆで卵の黄身のみ。重傷者以外はほとんどの人が食べられる。
ステップ1 周りに少し白身のついた卵黄1個相当(加熱)
生卵を割って黄身と白身をとりわけ、周りに少し白身のついた状態の黄身1個分をハンバーグやホットケーキなど加熱調理に用いる。卵アレルギーを疑われる80%は摂取可能。
ステップ2 加熱卵半分相当
ゆで卵を半分、黄身も白身もハンバーグやホットケーキなどに入れて調理する。