アレルギー性眼疾患について

SponsorLink

眼瞼アレルギー

皮下結合組織が薄い眼瞼は腫れやすく、結膜はアレルギー性刺激に反応し紅斑となり結膜が血管拡張する。結膜結合組織の浮腫は結膜浮腫(結膜水腫)と呼ばれる。

眼瞼浮腫

アレルギー性結膜炎のあらゆる症例で腫れと紅斑がみられ、アレルギー性鼻結膜炎、接触性結膜炎などが発症する。血管性浮腫などの全身性アナフィキラシーでは眼瞼腫張も見られるがかゆみはない。

眼瞼炎

結膜は正常であるが角膜潰瘍が見られると二次細菌感染がある。予後は慢性傾向がある。病因には外因性刺激物、難治性異常、睫毛小胞の細菌感染、睫毛小胞のダニ寄生がある。

SponsorLink

アレルギー性結膜炎

アレルゲン接触後、眼粘膜は腫れて分泌物におおわれる。むず痒さと異物感が主に感じられ、粘膜の腫れ、くしゃみ、眼瞼浮腫、拡張した軽度の結膜浮腫が見られる。
花粉起因性では春季あるいは晩夏から秋季に発症する。慢性症状は軽度症例が多いが、定期的に発症し、冬季や室内では症状の悪化が見られる。アレルゲンはダニ、カビ、動物の毛などである。

アトピー性角結膜炎

慢性の軽度乳頭角結膜炎は、アトピー性皮膚炎患者の約25%にみられる。幼児期に初めて発症することが多く、30~50歳がピークになる。
症状は和らいでいくが後遺症が残る。季節性または慢性であり、眼瞼皮膚炎及び眼瞼炎が典型的な症状である。炎症が慢性化すると結膜瘢痕、眼球癒着を引き起こす。また角膜変化には斑状角膜炎、新生血管形成、潰瘍瘢痕がある。

接触性結膜炎

眼瞼、結膜、角膜の各眼瞼部位で見られる。アレルゲンとの接触刺激または毒性物質との接触が引き金となる。
接触性アレルギーはコンタクトレンズ洗浄液やスタビライザー液あるいは点眼薬の長期使用で誘発される。特に防腐剤がアレルゲンとなる。
アレルギーの症状はアレルゲン接触後48~72時間後に発症する傾向がある。
直接的な化学物質過敏症のアレルギー反応は、数時間後に現れ、眼窩周辺に紅斑、水泡、浮腫、かたぶた、き裂等を伴う慢性症状が現れる。結膜には小胞、乳頭、結膜水腫、水溶性またはムコイド分泌物が認められる。

SponsorLink

  • このエントリーをはてなブックマークに追加